こんにちは。

西宮・夙川にある「マンツーマンでお客様の髪のお悩みに真剣にお応えする」がコンセプトの

小さなプライベートサロン【Ricos】の佐久間 将でございます。

ちゃんとブローしたはずなのに。ちゃんとアイロン通したはずなのに。

右側の髪がぴょーんってハネちゃう…って現象に心当たりのある人は多いと思います。

これ、実は簡単に直せるんですよ。

これについての解説は他の美容師さんや美容室のブログなどでも紹介されているのですが、

自分はとにかく簡単でシンプルな方法をご提案したいと思っております。

本日も拙文をご高覧賜りましてありがとうございます。

それではどうぞ。

 

どうして右側の髪はハネてしまうのか

「右側の髪がぴょーんってハネちゃうよ」って現象に心当たりある人は多いのでは…と、

つい先程書きました。

それだけこのお悩みを持つ人が本当に多いからです。

美容師やってたらほぼ毎日このお悩みの人に遭遇しますね。ほんとに。

それだけポピュラーな悩みなんですよ。

これをお読みの皆様だけではなく、あなたの周りにも右側の髪がハネる人は必ずいます。

ポピュラーであるにもかかわらず、このお悩みが解決した人はいるのかと言うと…

たぶんそうそういないんですよ。ダイエットみたいなもんですよね。

いなくてみんな困ってるからいつまでもポピュラーなお悩みのままなんだと思うんです。

こんなに多くの人が悩むということは、その原因もだいたい共通しています。

原因は往々にして『毛流れ』であり『つむじの向き』です。

 

 

日本人のつむじは時計回りであることが多いようです。

そのように書いてあるブログも他にたくさんありますが、割合はバラバラなんですよね…。

約半分って書いてあるところもあれば80%って書いてあるところもあったりで。

詳しい割合はわからないんですけど、時計回り多いなってのは実際にお客様を見ててもそう思います。

で、時計回りなので顔の左側は前に向かって髪が流れます。

生えている向きがおおよそ『前』なのです。前向きなのです。

左側は自然と顔に沿うように髪が流れるので、毛先も自然と顔に沿うように内巻きに入ります。

では…問題の右側はどうなのか。

時計回りなので顔の右側はおおむね後ろに向かって髪が流れます。

生えている向きが『真下』か『後ろ』なんですよね。

自然と後ろに向こうとするので、その毛先を内巻きにしようとすると前か外にハネてしまいます。

そういう毛流れなので…がんばって毛先を内に入れようとしても入らないんですよ。

毛先が内巻きになるような毛の流れになってないんですから。

それなら…どうしたらいいんでしょう。

 

めっちゃ簡単な直し方ありますよ

実は解決策は簡単です。

やってほしい工程は2つのみ。

 

  • 根元からしっかり濡らす
  • 髪が鼻にかかるぐらいまで前に向かって乾かす

 

文字にしたらこれだけです。

でもこの2つが本当に大事なんですよ。

 

まず1つめ、根元を濡らすこと。

これがなぜ大事なのかと言うと…しっかり濡らさないと髪の形状を変えられないからです。

 

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このあたりの記事にも書いてあるのですが、髪は濡れた状態から乾いていく間に形がつきます。

なので髪の流れや向き、ボリュームなどを変えたいなと思ったら一度髪を濡らす必要があります。

乾いた状態ではもう形がついてしまっているので…そのままでは形を変えられません。

毛先ならコテとかアイロン使えばもちろん形はつきますよ。

でも根元はそうはいかないんですよね。

根元が潰れてるとか変なボリューム出てるとか変な毛流れになってるとか、

それはアイロンでどうにかできるもんじゃないので、直すなら必ず濡らさないといけないんです。

って話をすると皆さんは寝ぐせ直しスプレーみたいなものでシュッシュッと湿らせると思います。

ダメです。濡らし方が足りません。根元からしっかり濡らしましょう。

理想を言えば一度シャワーで頭からお湯かぶるのがベストです。

けど朝ってそんな時間ない人のほうが多いですよね。

なので手にお湯か水を溜めて直したい部分にバシャっと直接濡らすか、

あるいは霧吹きを使うなら何回も水を地肌に直撃させて濡らしてください。

形をつけるにはそれくらいのウェット感は必要です。

今回は右側のハネを直したいので、頭の右半分の前側の根元をしっかりと濡らしましょう。

 

根元をきちんと濡らしたらいよいよ乾かしていくのですが、

上でも書いた『髪が鼻にかかるぐらいまで前に向かって乾かす』とはどういうことなのか…

イメージ湧かない方もまだおられると思いますのでご説明いたします。

ドライヤーで髪の毛を乾かすときって『水気を飛ばすだけのだるい作業』と思ってますよね。

だから乾かし方も特に考えずになんとなくブワーッと風を当てて乾かしている方が大半だと思います。

ドライヤーを前から後ろに向けて強風でブワーッとやる感じ。皆さんだいたいはそうですよね。

もちろん素早く乾かすにはそのほうがむしろ正解のパターンも全然ありますよ。

でも今回は髪の方向をくせ付けるための乾かし方なので、それは一旦置いといてください。

 

 

よく美容室で「後ろから前に向かって乾かしてくださいね」と言われることもあると思いますが、

その乾かし方が頭の丸みに沿って乾いてくれるので、髪がまとまって毛先のおさまりも良くなります。

これだけで自然と毛先は内に入ってくれやすくなるのですが…右側はそれでも足りない。

単に後ろから前にってだけだと右側の髪は前方向じゃなくて下方向に乾いてしまうようで、

それだとハネてしまうので、後ろから前というのをもっと思い切ってやってほしいんですよ。

それが髪が鼻にかかるぐらいまで前に向かって…という動きです。

読んで字の如く、右側の髪が鼻にかかるぐらい大きく後ろから前に向かって乾かしてほしいんです。

なので顔にものすごく髪がかかってきます。正直めっちゃ邪魔です。

でもそれでいいんです。

そうやって乾かすことで右側の髪の根元が前を向きます。

もし真下に下ろして毛先が前に向くなら、根元が前にねじってあれば毛先は勝手に内に入ります。

そういう作業です。なので乾かし終わったら顔にかかって邪魔な髪をさっと右に除けてみてください。

もうこれで毛先はきれいに内に向いているはずです。おしまい。

これだけなんですよ。簡単ですよね?

 

結局すべては根元なんですよね

 

ここまでお読みいただいてご理解いただけたかと思うのですが、大事なのは根元です。

今回は毛先がハネてしまうのを何とかするにはどうしたら…という話なんですけど、

毛先を何とかするにしても触るべきは毛先そのものじゃなくて根元なんですよね。

たぶん…たぶんですよ。

皆さんはハネてしまう右の毛先を何とかしようとこれまでもあれこれ試したはずなんです。

きつめに巻いてみたり、キープしたくてめっちゃスプレー使ってみたり。

でも直らなかったはずなんですよ。

それは毛先だけを何とかしようとしてるからで、対処すべきところが間違えてるんです。

だいたいの場合は根元をまず修正することが大切です。

例えばサイドをふわっとしたい場合も横ばっかり巻いたりスタイリング剤つけるんじゃなくて、

てっぺんの根元を立ち上げるように乾かすか、分け目をジグザグに取ればふわっとします。

髪は毛流れや分け目に従って根元が寝てしまった場合、その流れる方向にしか動きません。

ですが根元を起こしてやればその髪は360度どこへでも向きます。

こうすることで前髪の割れを消したり、つむじを隠したりできるようになるんですね。

右サイドを鼻にかかるまで前に乾かすのも、結局は根元を立ち上げてるようなもんです。

自然な毛流れで下か後ろに向いてしまう根元を前方向に起こしてるわけですから。

なので何をやるにしてもスタイリングの基本は髪の根元をどうするかでほぼ決まりますよ。

 

でもこれは直せませんよ

 

といった具合にここまで右サイドの毛先が前にハネるのを直すやり方をご紹介しました。

右側の髪が鼻にかかるぐらいまで前に向かって乾かして根元を起こす。

基本的にはこれでそのお悩みを解決できます。

ただ、ひとつだけ前に向かってハネてしまうのを直せない場合があります。

それは髪を耳にかけていた場合です。

これはもう髪に耳の形がついてしまっています。アルファベットのCみたいな。

どれだけ前方向に乾かしても、その後で耳にかけちゃったらそりゃハネますよ。

以前勤めていたお店で「耳にかけたらハネるから縮毛矯正でそうならないようにしてほしい」と、

そういうオーダーを受けたことがあります。

…あのね、無理ですからね。

縮毛矯正やったところで耳に髪かけてたら根元近くにCカールつきますよ。

そういう無茶振りはさすがに解決が不可能なのでご勘弁を願いたいところではあるのですが、

そうじゃない限りはできるだけお悩みを解決していきたいと思っております。

できるかできないかは深く考えずに、髪の悩みがおありでしたらまずは一度ご相談くださいませ。

Ricosではきちんとお客様のお悩みやご希望に耳を傾けてお話を伺います。

ご予約、ご相談はこちらからぜひお気軽にどうぞ。

いつでも皆様をお待ちしております。

 

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