こんにちは。

西宮・夙川にある「マンツーマンでお客様の髪のお悩みに真剣にお応えする」がコンセプトの

小さなプライベートサロン【Ricos】の佐久間 将でございます。

 

 

前回の記事に続いて毛髪の構造のお話です。

美容師にとっては超基礎ですが、一般の方にとっては超が付くほどでもない…

っていうかたぶん聞いたことある人のほうが少ないんじゃないでしょうか。

ですが髪のお話をするには必要な基本の部分です。

今回はそのあたりのお話をします。

本日も拙文をご高覧賜りましてありがとうございます。

それではどうぞ。

 

髪の中はいろんな繋がりがある

髪には4つの結合があるとタイトルにも書きました。

髪はこれらの結合で繋がって形を保っています。

教科書通りといいますか、これらの結合を「切り繋ぎしやすい順」にご紹介していきます。

 

・水素結合

水素結合などと書くとなんか難しそうに見えるのですが…何のことはありません。

髪の繋がりのうち、水で濡らすと切れる結合のことです。

なので乾かすとまた繋がります。いちばん簡単に操作できますね。

でもこの結合はとても大事です。

寝ぐせ直すのはこの結合の切り繋ぎですから。濡らして乾かす。

だから髪を乾かさない、生乾きで寝てしまうのはよくないんです。

髪が傷むのはもちろんですし、寝ぐせめちゃくちゃつきますからね。

夜きちんと乾かしてから寝ると爆発した寝ぐせにはなりにくいと思います。

ブローするときもこの結合を切ったり繋げたりしています。

 

・イオン結合

名前の通り、シンプルにマイナスイオンとプラスイオンの結合です。

こういう話題って理科みたいな話になりますね。

なんかpHがどうのこうのって授業でやったことあるのなんてはるか過去の話ですが…

pHがおおよそ7前後を基準に中性として、

それより数値が高ければアルカリ性、数値が低ければ酸性…っていう話ですね。

ちなみに文系だったんでこの手の話ちょっと苦手です。

で、いまお話している髪のイオン結合が最もしっかりしているのがpH4.5~5.5の弱酸性。

髪がこの数値幅にある状態を等電帯なんて言ったりもしますね。

この結合を利用する美容のメニューにヘアマニキュアがあります。

酸性のマニキュア薬剤を塗布することで髪がプラスの電荷を帯びたところに、

マイナスの電荷を帯びた染料が髪にぴたっとくっつく。磁石みたいなイメージですね。

なのでヘアマニキュアのことを酸性染料と言ったりもします。

ヘアマニキュアについて詳しくは以下の記事をどうぞ。

【超基本】今さら聞けない髪のお話③髪が染まる仕組み

    前回のお話までで毛髪の構造のお話をしました。 今回は3回目。髪がどのようにして染まるのかをお話します。 あっ、このお姉さんフリー素材の方ですからね。SAKIさん…

全然関係ないけどトップバリュのそうめんおいしくないってTwitter盛り上がってましたね。

イオン行ってみようかな今度。

 

・シスチン結合

ここまで来ると髪の結合もだいぶ深いところまで来ました。

S-S結合とも言いますね。髪の結合と言うとだいたいここの話が出ます。

毛髪内部にあるシスチンというアミノ酸どうしの繋がり。だいぶ強力な結合です。

これを切ったり繋げたりすることでパーマがかかります。

還元剤で結合を切り、酸化剤でシスチンを再結合させて形をつける。

美容の技術において最も重要な結合ですね。

 

・ペプチド結合

髪の最も基本的な結合にして、いちばん切っちゃいけないやつ。

これまでの結合は切り離しても再結合できましたが、これだけはもう繋がらない。

これが切れた状態がいわゆる「髪が死んだ」と言われる状態ですね。

ゴムみたいに伸びたり、チリチリになってちぎれたり、くちゃくちゃに固まってベトベトしたり。

毛としてもう終わってしまいます。

こちらの記事でも書いた通り絶対に蘇生しません。

ドラクエで説明する髪のお話【前編】

  で、今回の記事のタイトルですよ。 ドラクエで説明する髪のお話。 「こいつ何を言い出すんだ」と思われましたよね。 はい、あのドラクエですね。 世代とターゲットがだ…

こうなったら切るしかないんです。

主にブリーチのやりすぎ、縮毛矯正でしくじったときなどになってしまいます。

 

というわけでこれで全てです。

これがわかっていると、今後の髪の話がとても理解しやすくなります。

真面目に長い文章を読んでお疲れかと思いますので、

最後はきれいなお姉さんの笑顔でほっこりしてください。

これ書いてるのおっさんだと一瞬でも忘れたほうがお口直し的な感じでいいよね。