こんにちは。

西宮・夙川にある「マンツーマンでお客様の髪のお悩みに真剣にお応えする」がコンセプトの

小さなプライベートサロン【Ricos】の佐久間 将でございます。

社会人になってから美容師を約17年、途中パチンコ屋とコンビニでのバイト掛け持ちが約1年と少し。

自分がこれまで経験したことがある仕事は接客業だけです。

社会人になる前のバイトも接客業でした。

スーパーのレジです。4年働いていました。

振り返ってみれば接客の現場一筋22年ということになってしまうのですが、

その原点がレジ打ちの4年間だったとしみじみ思っております。

今回はそんな自分の接客の基礎を作ってくれた西友のレジで働いた日々のお話。

本日も拙文をご高覧賜りましてありがとうございます。

それではどうぞ。

 

そもそも西友とは

 

まず西友って名前出されてもわかんない人もけっこういると思うんですよ。

関西にはほとんどないスーパーなので。

関西でスーパーとなると万代やらライフ、マルハチとか平和堂ですか。

あと…やたらとコープ多くないですか?どこにでもありますよね。

で、そんな関西においては知名度の低い西友はこちらです。
https://www.seiyu.co.jp/

関東だとけっこうメジャーなスーパーでして、特に東京都内に多く立地しています。

今はネットスーパーに注力してるんですかね。それは昔からか。

神奈川県にも昔はたくさんあったと思うんですよ。いま調べたら県内20店舗とのこと。

でも関西全体で20店舗しかないみたいなんですよね。

兵庫県には3店舗のみとのこと。川西に2つと、あとは新長田。

昔は確か姫路に系列のリヴィンっていう大型スーパーあったと思うんですけど、

さっき見てみたらゆめタウンに替わってましたね。

ちなみに私の地元の横須賀市内には今でも4店舗あります。

働いていたのはその中でも最も規模の大きいリヴィンよこすか店でした。

店内が改装されて自分がバイトしてた当時の面影はもうないのですが…

ターンテーブル付きの食品レジが14台もある、まあまあでっかいスーパーだったんです。

これ今思ってもすごい設備で、ターンテーブルの上にカゴから商品を出して載せたらですよ、

レジを打ちながら店員がその場で袋詰めしてくれるんです。

お客様は袋詰めされた商品を持って帰るだけ。楽でいいですよね。

このレジ…お客様にとっては袋詰めしてくれるお手軽レジだったのですが、

何かがひとつ便利になると人間はなぜか更にわがままになるものです。

 

「カゴから商品出すのめんどくさい」
「カゴから出すのもそっちでやってくれ」

 

そんなクレームが多発したせいでしょうか、最終的に全てなくなり普通のレジに置き換えられました。

もしかしたら別の理由もあったのかもしれませんけども。

でも行き過ぎたわがままや主張、クレームは逆に自分らを不便にするんですよ。

これはその最たる例ですね。

そいつらを口汚く罵ってやっても全然構わないのですが、今回はそういう記事ではないので控えます。

 

 

元々ずっと前から西友自体はあったのですが…バイトを始めてから1年ぐらいでしたかね。

アメリカのウォルマートという巨大な小売チェーンと提携が始まったんですよ。

あれ買収だったのかな。どうだっけな。

なので社員の手引きみたいな手帳もウォルマートの理念を反映した内容に変わってましたね。

安くて庶民の皆様の味方ですよ的なスタンスは一貫してるんです。

ウォルマート傘下の頃はEDLP(エヴリデイロープライス)ってのが売りでしたし、

公式サイトでは今でも「カカクやすく、クラシおいしく」をアピールしてますね。

『みなさまのお墨付き』ってPBあるんですけど、これけっこうおいしいの多いんですよ。

イオンのトップバリュよりこっちのほうが全然好き。

あんまりこういうPBが出てくるとそれこそ「いいもの安くて当たり前」というふうに、

一般のお客様だけでなく底辺のクソ客共も勘違いしやがり遊ばされるかと思いますので、

PBのクオリティーを上げすぎるのも逆にあれなんじゃないかと思ったりはするのですが…

なんにせよ『みなさまのお墨付き』は自分はとても好きですね。

地元帰ったときリヴィンで何かしら買っちゃいますからね。

 

人見知りの陰キャ、レジに立つ

 

そんな西友グループの大型スーパーであるリヴィンよこすか店ですけども、

自分がここで働くきっかけは友達に誘われたことでした。

高校1年生の秋ですね。

あの頃まだ神奈川県とはいえ最低賃金は700円台。

今から20年以上も前のことですからね。今の子らが聞いたら安すぎて引きますよね。

そんな時代にあって、友人がバイトしていたリヴィンの精肉部門は時給なんと950円。

2023年現在の兵庫県の最低賃金が960円ですか。ほとんど変わらないですね。

今の兵庫県に換算すればこれは時給1250円ぐらいに相当する超優良な賃金だったわけです。

ましてや夜職でもなく、危なくもいかがわしくもない一般的な普通のお仕事。

高校生にとってこんな魅力的なバイト先そうそうありません。

「精肉稼げるからお前も来いよ」って、そう友人は誘ってくれました。

 

なのでそんなおいしい話ならぜひ、と思って働く気が出てきた自分。

でもそれまでアルバイトなるものをしたことがありませんでした。

どうしたらアルバイトができるのか。何も知らなかったのです。

誰かに聞けばいいのでしょうが、人見知り陰キャの自分にそれはハードルが高すぎました。

なにせ休日は1日12時間はゲームをしていたような廃人です。

家から一歩も出ずにゲームして絵を描いて1日が終わるのがいつもの休日の流れ。

果たしてどうやってアルバイトをしたらいいのか。

何も知らないアホな自分は何の準備もなくいきなり友人の働くスーパーに行きました。

当時リヴィンよこすか店はオープンしてからまだ数ヶ月。ほんとにオープンしたばかり。

そこのサービスカウンターにいきなり「バイトしたいんですけど」と言いに行ったわけです。

これは人見知り陰キャにとってはそのとき持てる限りの勇気を振り絞って突撃したようなもんでした。

店員には「履歴書持ってますか?」と聞き返されるのですが、当然持ってません。

持ってないと伝えると今度は「配属先の希望はありますか?」と聞かれました。

そんなことを聞かれるなど思ってもいなかったんですよ。アホなので。

 

「えっ、あっ、いや…とっ、と、特にないです」

 

それが私の答えでした。これが全ての始まりだったのです。

こうして数日後に面接が組まれ、さらに面接の数日後に無事に採用が決まったとの連絡が来ました。

これで働けるぞ稼げるぞと思って初出勤の日にリヴィンの事務所へ行き、

渡された制服に着替えて待っていたら副マネージャーのK林さんが「売場を案内します」と登場。

バックヤードから始まり青果、水産、精肉、惣菜…一通りぐるっと売場を歩いて見てまわり、

最後にここがレジです、と案内されました。

 

「じゃ今から袋詰めの研修を始めます」

 

えっ、俺レジなの!?

配属先が食品レジだということをこのとき初めて知りました。

ずっと精肉に配属されるもんだと思っていたんです。何の根拠もなく。

でも後でよく考えてみたらレジ以外に配属されるわけはなかったんですよ。

だって配属先の希望は特にないって言っちゃいましたからね。

しかもバイトしたいって言いに行った先がサービスカウンター。あそこはレジの責任者の持ち場です。

そこに言いに行ったらレジで働きたいと思われても仕方ないんですよ。

こうして世間知らずの人見知り陰キャである自分は…勢いと無知から来る自身の言動が原因で、

人見知りであるが故に最も配属されたくなかった『接客の最前線』であるレジが職場になりました。

今はどうだか知りませんが、当時西友ではレジの従業員のことをチェッカーと呼んでおり、

西友アソシエイト的な言い方をすると食品チェッカー部門が人生初のアルバイトとなったのです。

このとき自分は15歳。早生まれなのでね。

もうね、人前に出ること自体が嫌いだったので…本当に嫌で嫌で仕方なかったんですよ。

しかも精肉よりチェッカーのほうが時給ちょっと少なかったんですよね。

それでも850円は貰えてたので当時の最低賃金より全然よかったんですけども。

しかも途中からバイトほぼ全員50円時給上がったしな。

それにしてもまさかここでその後4年も働くことになろうとは。

そのときは思ってもいませんでした。

 

大事なことは全て西友が教えてくれた

 

ターンテーブル付きのレジは文字だと伝わりにくいので絵にしました。これで伝わるかな。

上記の絵にある『袋詰めスタッフ専用ポジション』が最初の持ち場でした。

先ほどもちょろっと書きましたが、レジ打ちスタッフをチェッカーと呼ぶのに対し、

この袋詰めスタッフはサッカーと呼ばれていました。

英語で言うところの…もちろんスポーツの"soccer"ではなく袋詰め作業員の"sacker"ですね。

このタイプのレジは原則チェッカー1人でレジ打ちと袋詰めをするのですが、

忙しい時間帯や人余り、新人バイトなどはサッカーとしてレジ打ちスタッフと役割を分担します。

もちろんいきなりレジ打ちは任せられないので、自分も最初の実戦投入はサッカーからでした。

サッカーがつくとチェッカーからしたら自分が袋詰めしなくていいので楽です。

ただ商品をスキャンしてサッカーに流せばいいだけですからね。

もうね、流してくるのめっちゃ高速なスタッフとかいるわけですよ。

袋詰めする側としてはのんびりやってたらどんどんスキャン済み商品が溜まっていってしまう。

お客様がお会計終わる前までには袋詰めを終えてないといけませんからね。

次から次へと流れてくる物を順番を考えて定められた袋にきちんと収めないといけないのですが、

これ…やってることテトリスと同じなんですよ。

ちんたらしてたらマジでゲームオーバーになるレベルで商品流れてきますから。

かといって入れる順序を考えないと商品が潰れてしまったり入りきらなかったりするので、

そのへんも考えつつ袋に詰めていく必要がありました。

いちごの上に牛乳パック1L置くとか絶対ダメですからね。

次に来るブロックを考えながら積んでいくのもテトリスと同じです。

これにはだいぶ鍛えられました。

おかげさまで今でもスーパーに買い物に行って袋詰めするときには大いに役立っています。

少ない袋になるべく多く安全に詰める技術。そのへんの主婦より袋詰めは上手い自信あります。

 

さて、サッカーとして働くこと1ヶ月ちょい。

いよいよレジ打ちをさせてもらえることとなったのですが…最初っから忙しかったんですよ。

ちょうど12月だったので。年末ですからね。

なにせ1000台分の駐車場がある大型スーパーです。車で買い溜めに来る前提ですよ。

なのでレジはお客さんで大行列。しかもカート2台分に商品がカゴに山盛りとかで。

接客態度がどうだの読み上げ登録やれだの上は言うのですが…ぶっちゃけそれどころじゃない。

接客態度は後回しでさっさと処理してお客さんを流すことを最優先にしました。

このクソ忙しい年末のおかげでレジ打ちのスピードはだいぶ上がりましたね。

焦ることなく仕事にも余裕が出てきました。

そうして余裕が出てきたころのある日、バイトしてる連中ら数人ずつ単位で呼び出されたんです。

今でこそCS(カスタマー・サティスファクション)は用語として定着しましたけれども、

当時聞いたことのないフレーズだったCSの担当とかいう人が接客の練習をするって話でした。

4階の業務用エレベーターのホールでこの練習をやったんですけれども、

CS担当はE川さんという中年の男性でした。要するにおっさんですね。

おっさんなんですけれども、すごく明るくて感じのいい笑顔と元気のいい挨拶をされるんですよ。

これまでに何かバイトを経験してたらちょっとすれた感じにもなったのかもしれませんが…

人生初のバイトってこともありそれ以前に余計なものがインプットされてなかった分、

恥ずかしい以外の抵抗はないままこの練習を活かすような接客を少しずつ始めてみました。

このとき、E川さんから『笑顔で接すること』『目を見て話すこと』が大事と教わりました。

そんなの接客においては基本中の基本ですが、人見知り陰キャにとっては重要な指摘でしたね。

西友の社員手帳にも会計始めてから帰るまでにお客様と4回は目を合わせろって書いてありましたし。

いらっしゃいませ、金額を伝えるとき、代金をお預かりするとき、ありがとうございました…の4回。

わりと忠実にやってましたね、いま振り返ってみれば。

 

自分で言うのもあれですが…他のアソシエイトさんと比べても本当にちゃんとやってたんでしょうね。

スーパーってどこでもだいたいエスカレーター横とか階段近くのスペースに、

『お客様の声BOX』って置いてますよね。いただいた意見が貼ってあるボードもすぐ近くにあって。

そこに入ってる意見って「○○を取り扱ってほしいです」みたいなよくあるご要望や、

「カフェのお茶がまずい」「子供を1000円カットに行かせたけどヘタすぎて私が切った方がマシ」

っていうような、それは店舗に直接言えよスーパー関係ねぇだろみたいなクソクレームとか、

だいたいそんなようなものばっかりなのですが…ごくまれにお褒めのお言葉が入っています。

自分宛てのが入ってたんですよね。名指しで「とても好感が持てます」と書いてくださって。

お褒めの言葉をいただくと、それが書かれたプレートもらえるんですよ。

たぶん今でも実家に置いてあるので今度帰省したときに持って来ようかな。

また、別の日にはチェッカー連絡帳(始業前にその日の伝達事項を確認するノート)を見に行くと、

連絡帳に自分の名前書かれてたんですよね。あともう4人の名前といっしょに。

『接客の素晴らしいチェッカー5名』だそうで。

たぶん選んだのN峯マネージャー以下サービスカウンターにいるチェッカー数人だと思うのですが、

「皆さんも見習いましょう」みたいなことも書いてあるんですよ。

ちゃんと評価してくれるってやっぱりうれしいものですよね。陰キャ的には恥ずかしくて嫌だけど。

 

 

で、いつ頃からか西友はウォルマートの傘下に入ったという話を最初にしたと思うのですが、

それまでの西友になかった企業文化や理念を植え付けようと必死な感じをすごく感じました。

出勤してタイムカード押しに行くと社員が庶務に集まってこっ恥ずかしい朝礼やってるんですよ。

アメリカンなノリでSEIYU!って連呼して締めに「いつでもお客様が一番でーす」とか言わされるやつ。

自分はバイトだったから参加する対象ではないので横目で見てるだけだったんですけど、

あれ確か声出し当番のポジション日替わりか週替わりだったはずなんですよね。

強制されるハイテンション。日本人には向かない。

「うーわ…」みたいな目でいつも見てました。絶対やりたくねぇなと。

あの当時もし声出し当番やらされてたら恥ずかしすぎてケツ毛が自然発火してたんじゃないかな。

もちろんウォルマートの企業文化はそんなケツ毛バーニングレベルの朝礼だけではないわけで、

『3つの信条』『サム・ウォルトンの10ヶ条』ってのがあるんですよ。

これがおそらく最も大事な理念であるはずなのです。たぶん。

傘下に入って以降バックヤードの通路の壁などにそれがあちこちベタベタと貼ってありましたから。

それらはビジネス系のいろいろなブログで紹介されているのでご存知の方も多いかと思うのですが、

自分がバックヤードで見たものと一言一句同じで書かれているものを見つけたのでリンクを貼ります。
http://www.bizmodelyou.com/key_resource/purpose/entry54.html

当店Ricosはウォルマートのような薄利多売をする気は一切ありません。

でも『3つの信条』と『サム・ウォルトンの10ヶ条』は今も記憶に残ってますし影響を受けています。

上記2つの理念は自分が美容室を開業して経営的な面でも改めて考えさせられるのですが、

その理念とE川さんがエレベーターホールで教えてくれた接客の練習…。

あれから20年以上経った今でも、それこそが自分の接客の基礎であり根幹です。

大いに役に立つ経験と学びを得られたと思っています。

人間いつ何がきっかけで変わるか本当にわからないものですね。

ここまでに書いたことを経験してなければ、自分は接客業をやってなかったかもしれませんから。

 

誠意と一生懸命さはお客様に伝わるんですよ

こういったことは自分で言うのも正直あれですけども…

レジ打ちのスピードと良い接客、的確な袋詰めですっかりベテランの域に達してしまった自分。

ある日レジを打っててふと気づいたんです。

 

「このお客さんいっつも俺のレジに来るよな…」

 

平均で週5、多ければ週6でシフトに入っていた自分です。

ましてや今よりはるかに若い学生だった頃。

週に1~2回来店されるお客様を間違えたり忘れることはそうそうありません。

最初は単なる偶然だろうと思っていましたが、どうもそうではないなと。

時間帯によって差はあるにせよだいたい5~12台はレジが開いているんですよ。

その中で明らかにお客様は自分のいるレジを選んで来てくださっている。

リピーターのお客様が出てきたんですよ。スーパーのレジ打ちなのに。

そこに気付いたとき少し驚いてしまいました。

こういう仕事でもリピーターってつくんだ、って。

選んでくださった理由はもちろん人それぞれだとは思います。

あっ、最も多い理由はレジ打ちのスピードだったことだけはわかりますよ。

レジ打ち速いスタッフのとこ並んでれば待ち時間少なくて済みますからね。

お客様がチェッカーに求めるものって「早く会計して早く帰りたい」だと思うんです。

レジ待ちのお客様の気持ちは『マイレージ・マイライフ』のジョージ・クルーニーと一緒なんですよ。

空港のチェックインのときはアジア人ビジネスマンの後ろに並べ、と。

彼らは出張慣れしてて荷物も少ないからスムーズに列が流れる。

老人はもたついて時間がかかるから列が進まない。老人の後ろに並んではダメだ、と。

長時間並ぶのはみんな嫌いですし苦痛なわけです。

そういったお客様に対して自分は『待ち時間の短さ』という価値を提供できてたんだと思います。

他にも自分の接客の良さを気に入ってくださってレジに来るお客様もおられました。

あるいは大量に買い溜めのお客様の商品を少ない袋数で詰めて喜んでもらえたこともありました。

何をしたら、どうしたらお客様のためになるかを考えて真心もって一生懸命に向き合うこと。

この姿勢と気持ちはお客様に伝わると思っています。

そういったことを通じて『お客様の求める価値を提供することの大切さ』を知ったんです。

お客様が求める価値を提供できたときにリピートに繋がるんだなということ。

きちんとまじめに仕事をすることの大切さ。

そういった点に気付かせてくれたレジでの経験は今も役立ってますし、本当にありがたいことです。

 

 

リピーターのお客様もいろんな方おられましたね。

特に記憶に残ってるのは葬儀屋の男性社員ですね…当時あの人たぶん20代後半ぐらいに見えたな。

この人いつも葬儀屋の名前入った作業着みたいなの着て来店されてたんで仕事帰りなんでしょうね。

1~2週間に一度は来てたんですけど、いつもお1人で買い物に来てたんです。

それが1年ぐらい経ったある日から女性と一緒にご来店されるようになったんですよ。

それからは女性と2人で買い物に来てたんですけど、もう1年半ぐらいしたら子供抱いて来たんです。

ほのぼのしてていい光景なんですけど感慨深いものがありましたね。

その男性の人生の一部を追って見てるというか。

4年も働いてるとこういうことあるんだなーっていう。

そういった長きにわたってリピートしてくれるお客様にも恵まれました。

変な言いがかりつけてきたクソ客に躊躇なく反論して言い合いになったことも稀にありました。

それでもバイト辞める間際に庶務のS原さんとの面談で「本当に辞めるの?」みたいな話になって、

いやそりゃ美容学校通ってるしもちろん美容師になりますよって話なんですけど、

「このまま残ってくれるなら社員で雇いたい」とか言われましたね。冗談半分でしょうけども。

でも「美容室でも他の企業でも必要なら推薦状とか喜んで一筆書くから」って言ってくれたりもして、

こっちはマジなトーンで言われたので…ありがたい話だなと。

たかだかバイトのためにそこまでしていいと思ってくれてるわけですから。

他のチェッカーのみんなもお世辞込みだと思いますけどお褒めの言葉をくださいましたね。

「レジ向いてると思う」「天職でしょ」とか。

いや、一生レジ打ちで終わる気ないから。これから美容師になるんですけど。

でも褒めてもらえる人材になれたのはうれしいしありがたいことですよ。

ここまで評価してもらえるような接客の基礎を教えてくれたE川さんには本当に感謝しています。

っていう話を「お礼はお酒とかがいいんですかね?」って青果のW辺さんに聞いたら、

「いや、E川さんは酒よりおねーちゃんのほうがいいよ」って教えてもらったので…

学生だった自分はお礼にキャバクラにもスナックにも連れて行ける年齢ではなかったわけで、

今に至るまで結局何もお礼はできておりません。

リヴィンよこすか店はとてもいい職場でした。おかげで今の自分があります。

関わってくださった西友の社員とアソシエイトの皆様には本当に深くお礼申し上げます。

みんなほんとにありがとう。