こんにちは。

西宮・夙川にある「マンツーマンでお客様の髪のお悩みに真剣にお応えする」がコンセプトの

小さなプライベートサロン【Ricos】の佐久間 将でございます。

前回はね、美容と関係のない話を長々と書いたんで今回は本業の話をしましょうか。

言うまでもないことですけど、女性なら誰しも小顔に憧れると思うんですよ。

エステに行ったり、ローラーで顔コロコロやったりもすると思いますけども、

美容室でも「小顔に見えるように」というオーダーは多いものです。

我々は美容整形外科ではないのでお顔をいじくり回すことはできないのですが、

髪型によって見せ方を変えることはできます。

それって…けっこうちょっとしたことだったりするんですよね。

同業の美容師の皆様から見たら思うところはいろいろとあるかと思いますが、

その点は「変な奴が何か言ってるよ」ぐらいの感じでご容赦いただけたらと思います。

もちろん今回のBGMを選ぶとするなら以下の一択ですよね。

本日も拙文をご高覧賜りましてありがとうございます。

それではどうぞ。

 

【丸い=かわいい】【細長い=大人】という公式

 

まずこの2人の女性を見てください。

これは画像生成AI "midjourney" に出力させたものなのですが、どちらも日本人女性です。

左の女の子はいいとして、問題は右ですよ。

スタバのロゴ入った容器なのに中身がスタバで出すドリンクには見えないんですよね。

個人的には右の人物に「スタバでクリアアサヒを飲む女」というタイトルをつけています。

しかもストローで。

いらねえだろ…そこはグイっといけよ、グイっとよ。

トラックめいめいを見習って焼き鳥とビールで優勝して来いよ。右は修行が足りない。

さて、冒頭から話がそれました。

一般的に赤ちゃんの顔は丸く、大人の顔は細長いものです。

下の画像をご覧ください。

 

 

拡大率が揃っていないのと顔の向きが微妙に違うので比較には適していないのかもしれませんが、

とりあえず頭の高さは揃えました。トップの位置は揃えてあります。

頭頂部から顎先までの円を作って十字で区切ってみたのですが…どうでしょうか?

横線の位置がちびっこはおおよそ眉毛の位置にありますよね。

それに対してクリアアサヒ女子の横線の位置は目にかかる高さにあります。

それほど大きな違いには見えないかもしれません。

ですが、画像のサイズを変えてもこの比率は変わらないでしょう。

子供と比較して大人のほうがいくぶんか顔の中心が下に下がっているということです。

成長の方向が横ではなく縦方向であるということですね。

それと子供の顔は正円の中にほぼぴったり納まるのに対し、大人にはいくぶんか余白があります。

余白…顔以外の部分である髪と背景が占める割合ですね。

仮にクリアアサヒ女子が真正面を向いていた場合、その部分は子供よりも多くなるはずです。

大人の顔は正円ではなく楕円に近いんですよ。

逆に言えば『丸い』ということは『幼い』こととイコールになるわけです。

ちなみにこれ、絵を描く際にも意識すると案外よかったりします。違和感が減るっていうかね。

この【丸い=かわいい】の公式はほぼ全員が無意識に持っています。

本人たちが丸い子供ら自身でさえ。子供は丸いものがかわいいと感じるから好きなのです。

先日書いた記事にもちょろっと出したサンサンキッズTVのなかまたちもだいたい丸いですからね。

あの中でいちばん細長いのソーダおじさんですからね。おじさんですよ。大人です。

で、子供に人気で丸いという最たるものがアンパンマンなわけです。

ほとんど丸ですからね。

子供に人気が出るのも納得です。法則があるんですね、こういうのには。

たぶん日本の子供たちには未来永劫末永く人気でいられるんでしょうね。

アンパンマンミュージアムに行きたがる子供の願いを未来に生きる親たちも聞き続けるんでしょう。

アンパンマンミュージアムね。入場料に全くかわいげがないですけどね。

 

肌色が見えるところは顔である

前項にて『丸い=幼い』『細長い=大人』という話をしました。

これはざっくり言い換えるなら【細長い=かっこいい、きれい】になるわけです。

かわいくなりたければ丸みを作ればいいし、きれいに近づけたいなら縦に長く見せればいいのです。

とはいうものの…人間みんな顔の形が違うわけで。

丸顔の人もいれば卵型もあり、細長い顔の人もいますよね。

だから何でもかんでもかわいくしたいからって丸くすればいいってもんじゃないわけですよ。

同じスタイルでも似合う人と似合わない人が出て来るのはそこなんです。

というわけでものすごく単純化した丸顔の人を描きました。

この人に髪を生やしてみようと思います。

サイドの髪はほぼ同じで、前髪だけ変えてみました。こんな感じです。

左はほぼパッツン、右はサイドパートで流してあります。

マルちゃんのロゴみたいだな…右のやつ。

上のリンク先ではテロ組織からしれっと足を洗ったベキがラーメンを前に上機嫌な姿が拝めます。

さてさて。

本項の見出しで【肌色が見えるところは顔である】と書きました。

上掲の絵は白黒なのであれなのですが、顔の白い部分が肌色だと考えてください。

我々人間は頭部において肌色の部分を顔と認識します。

前髪を下ろしてパッツンにした場合、肌色が始まるのは眉毛前後からです。

これに対して髪を分けて流した場合、肌色はおでこの生え際ぐらいから始まります。

おでこの分だけ顔が縦方向に長く見えるんですよね。

なので丸顔を気にされる方は前髪を下ろさずに、流しておでこを見せたほうが丸い印象が薄れます。

たったそれだけでもその人の雰囲気とか印象って変わるもんなんですよ。

顔まわりをいじくるのが印象変えるのにいちばん手っ取り早いですからね。

ですから顔まわりにおくれ毛を作って輪郭にかかるようにするのもとても有効です。

若い子らがなんとなく感じる「かわいい」には、実はきちんと裏付けがあったりするんですよね。

 

ひし形シルエット:小顔のゴールデンバランス

これはもう有名ですよね。

ちょっと検索かければすぐに出てきます。

ホットペッパービューティーで画像検索したら今日現在で24000件も写真が出てきます。

有名なので今さら説明するまでもないのかもしれませんが、まずは図解から。

おおよそこういうフォルムでヘアスタイルを作ると顔の形をいろいろカバーできるとされています。

顔が丸いとか、のっぺり老けた印象とか、そういうのをバランスよく若々しく見せることができる。

トップに頂点を作って、サイドを膨らませたら、あとは勝手に目はひし形を意識します。

下側の頂点はもうすでに顎がありますからね。

顔の丸い印象をこうやってカバーすることもできるわけです。

理想的で七難を隠すようなイメージがありますよね。

それを作るのに例えばレイヤーやグラデーションを入れてみるとか、

あるいはふんわり巻いたりパーマをあてたりしてみるとか、やり方もいろいろですけれども。

下の画像をご覧ください。

どちらもひし形シルエットっぽく見えるかと思います。

ではどちらがバランスよく見えるかと問われたら…右のほうがバランスよく見えませんか?

これはなぜでしょうか。

次はこちらの画像を見てください。

左になくて右にあるもの…わかりましたか?

そうです。上の頂点です。

サイドのボリュームはありますが、トップにボリュームがないのでひし形にならないんですよ。

こういったお客様けっこうおられます。

それはその人がセンターパートだからです。真ん中で分けてる人ですね。

なので敢えてそういう絵を描きました。

もちろん、自然に分け目ができるのが真ん中だという方もとても多いと思います。

でもセンターパートってトップに高さ出ないんですよ。

前髪を分けずに下ろしてたとしても、てっぺんの分け目が真ん中だと同じことです。

そりゃそうですよね。高さ欲しいところパカッと割っちゃってるんですから。

なので解決策はとても簡単です。

分け目を左右どちらかにちょっとずらすんです。1cmでもいいので。

こうすると本来落ちようとする向きとは逆に髪を持って行くので、ずらす側の根元が立ち上がります。

これだけでてっぺんにボリューム出るんですよ。

よく「てっぺんにボリュームが出ない」って嘆くお客様がおられます。

本当に多くおられます。特に40代以上の大人の女性の皆様。

そのお悩み…案外そんなもんで解決するんですよ。簡単ですよね。

ちなみにひし形シルエットでここ数年よく見かけるスタイルがこちらです。

外ハネの女の子よくいますよね。あと波巻きにしてる子。

あれすごく理に適ってるんですよね。

サイドにボリューム出して、裾がくびれることでより引き締まってひし形を強調するっていう。

「肩に髪が乗るとハネちゃうから嫌」っていう人は今でもおられますけれども、

それでもこうやって外ハネが広まったのには、ちゃんと理由があったってことですね。

ちなみに丸顔の印象を和らげるために有効な手段として『髪を伸ばす』というのもあります。

髪を伸ばしてストレートにしておくことで顔まわりに縦のラインを作るんです。

そうすることで目は勝手に上から下へ縦方向に追うんですよ。

必然的に横幅よりも縦の長さに目が行きます。下の画像見たらわかりますよね。

 

顔が長い人はどうしたらいいのか

前項でひし形シルエット万能みたいなことを書いてきました。

でも例外もあるんですよ。似合わない人もいる。

それが…顔が細長い、あるいは逆三角形タイプの人です。

というわけでものすごく単純化した顔の長い人を描きました。

これはもはや顔ではなくて米ですね。

このお米に髪を生やしてみます。まずは絶対にやってはいけないものから。

見ての通りですね。

顔の細長い人がロングでストレートにすると長さを強調してしまいます。

こういう場合は毛先を巻いてあげましょう。裾が広がるようなAラインになりますね。

ではこういう方がひし形シルエットを目指したらどうなるでしょうか?

こうなります。

どうですかね…なんか顎が長く見えませんか?

ひし形シルエットにしたことで顎のとんがり具合が強調されてしまいました。

ウェイトを上げてひし形に近づけた結果、顔もなんとなく長く見えてしまっては意味ないですよね。

顔が逆三角形の人にもおすすめしないのはそこなんです。顎がとんがって見えてしまうので。

ではどうしたらいいんでしょう?

答えはもう出ています。先ほどロングの説明でちょろっと書きましたね。

Aラインのシルエットです。

どうでしょうか。

ウェイトを下げて低めの位置でふんわりさせてあげるとバランスよく見えますよね。

このように「ひし形シルエットにしたらなんでも解決」というわけではないんですよ。

美容師はこうやってお客様を見て「どのように似合わせるか」を考えてスタイルを作ります。

当店にお越しくださるのは大歓迎ですし、もちろんいま通っていらっしゃる別のサロンでも結構です。

気になることは美容師にぜひ相談してみてください。

我々はお客様をよりかわいく、よりきれいになれるようにきちんと向き合って仕事をしますから。

 

本日も最後までお読みくださりありがとうございました。

最後はこの言葉で締めたいと思います…が、当店とは何の関係もないので敢えて伏せて書きます。

皆様も下の動画をご覧いただいて、ぜひ声に出してみてください。

「イエス! 〇〇〇〇〇〇〇!!!」

 

 

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